これは金魚の産卵を促す道具です。

大人になってもなかなか産卵しないという金魚には
試してみると良いでしょう。

写真のはずっと昔に使って以来、出番がなくて
押し込められていたのでつぶれてシワシワですが、
買った時はもっと筒型だったように思います。

一度産卵を経験すると2度目からはもう無くても
産卵できるので本物の水草を使いましょう。

写真の道具は『こんなに長く必要なのかぁあ?』
と思ったぐらいに長かったです。

卵を産み付けたらこれごと取り出せば良いので楽です。
(産卵日がわかっていれば魚巣として毎回使っても良い)
ちなみに親と卵を別にしないと親がパクパク食べます。
運良く生き延びても稚魚になって3日もすると
親に食べられるか、濾過器に吸われてしまいます。
本当は産卵日を迎えたら違う水槽を用意して生ませて
親を水槽に返すという方法が良いのですが、いつ産卵するか
わからなければいつ移し替えたら良いかわかりませんよね。
その場合は産卵後、卵を残して魚を除くというのが一番楽です。

大きな容器がなく同じような環境が用意できない時は、
そのままの水槽で産卵させ卵を除くことになりますが、
卵の取り扱いにはとても繊細な注意が必要です。
結構な手間です。

産卵した卵は粘着力があり物に付着して容易に取れないようになってます。
川でも流されないようになっているのでしょう。

何にでも産み付けますが、水草が一番良いです。
水草が無ければ水槽の壁や下の砂利、フィルターの棒など
水の中のあらゆる所に卵がくっつきます。でもそうなると
取り出すのが大変なのでやはり産んだらすぐ取り出せる
水草などを入れておいた方が良いですね。

産卵直前は頻繁に追いかけっこをするしメスの体が丸くなってきます。
その状態がわかるようになればいろいろ便利です。
(卵をお腹に持ったメスはお腹が丸く横にふくれていますので
上からや後ろからよーく見たら分かります。)
産卵日   
満月の日が多いです。次いで新月の日が多いです。
これは海の潮の満ち引きと関係しているとも言われていて
満月(まんまるお月さま)の日も新月(真っ暗)の日も大潮に当たります。

人間の出産日もこれにだいたい当てはまっています。
もしなんらかのトラブルや刺激を与えなければ大潮に出産を迎えるので
身内に妊婦がいれば気にしておいてください。
私が産婦人科に居る14日間にラッシュの日とそうでない日がありましたので
(赤ちゃんが一杯産まれる日とそうでない日)見事に差があり驚きました。
金魚の場合は魚が誕生する日ではなくて卵が出る日がこれに該当します。
卵の数   
一度に産む卵の数は数えられないほど多いので今まで
数えた事がありませんがふ化したもので五百までは数えました。
それから推定すると標準的な初産で1000個〜3千個。経産で
5000個〜かなと思います。しかし例えば出た卵が一万個あっても
全部がふ化するわけではありません。途中で死んでいく少数の卵や
もともと受精されなかった卵が多いです。

卵はとくに水がきれいなことが必要です。それとともに
ブクブクを使って酸素がいきわたるように心がけてください。

経験上は、結構放ったらかしでもふ化しますが育つ数はわずかです。

[ 生きている卵と死んでしまった卵の区別 ]

ここで注意ですが、死んだ卵はていねいに取り除く事です。
そのままにしているとコケや水カビが生えます。

卵は黄色っぽい透明の弾力のあるまん丸です。
生きている卵は限りなく透明です。水中では良く見ないと発見しにくいです。
死んでいる卵は白です。キャラメル色した卵もダメです。

ふ化する直前は透明の卵の中で魚の形で丸まっているのが見えます。
天気がとても良い時なら3日で産まれます。
晴れてなければ1週間ぐらいです。
まれにそれより遅いのもいるけど半月もして産まれないのは
もう死んでいる卵です。

ヒーターで水温を調節してふ化をさせる場合は17度が良いです。
(卵が産まれてからふ化までをだいたい五日にすると良いです。)
(6日がベストと思いますが7日〜奇形になりますので注意)

稚魚の育て方   
生まれてからも透明で体の中が見えますが、
袋に黄色い液体が入っていて、それが無くなる数日間は
水槽の壁などにはり付いてじっとしています。
黄色の袋が見やすい様に
少し色を変えています
この時までは気づかずに親金魚と同じ水槽に居たとしても
フィルターに吸い込まれません。自分で泳ぎだしたら
その瞬間からあっさりフィルターに吸われてしまいます。

自分で泳ぎだしたらエサをくれという合図です。
泳いでいる稚魚の数を見計らってエサの量を決めましょう。

掃除
稚魚は小さいですから水を捨てるのにも一苦労です。
水と一緒にうっかり流れていったりしては大変ですので
成魚のような方法で水換えが出来ません。

でも卵の所でも書いた様に水は特にキレイでないと
育ちません。弱いので微妙な水の変化でも死んでしまいます。

という事はどういう事かというと、そうです、
こまめな水質管理が求められるのですね。

1.生まれて1ヶ月間
2.1ヶ月経ったら
3.4ヶ月ぐらいの頃


小さい時はその段階で微妙に世話の仕方が違うので
この3つぐらいに分けてお話ししましょう。


生まれて1ヶ月間
生まれたては水流に流されやすい小さい体です。
川の稚魚は水の流れの緩くなった所に集まって暮らしていますよね。

まずフィルターは使ってはいけません。使うと水流に負けて
吸われてしまいます。かけてしばらく見ていると吸われないから良いだろう
と設置すると休む間もなく戦い続けなければ吸われて死ぬのですから
良くないです。

稚魚は別の容器で稚魚だけ飼うのが望ましいですが、
親魚などと一緒にするなら水草を一カ所にたくさん入れてください。

水草は水質浄化だけでなく隠れ家になったり水流から身を守る
役割も果たしてくれます。
稚魚だけで飼う場合も水草は入れないとダメですよ。

水槽の底には汚れがたまります。
砂利は敷いても良いですが、敷き詰めない方が良いです。
その代わりバクテリアのすみかになる物を用意すること
は忘れないで下さい。

通常は底に砂利を敷いてバクテリアのすみかとするので、
それが汚れを分解して水を浄化してくれます。
無いとバクテリアが繁殖しても定着する所がないので
水中を浮遊して水が白濁したり良い事はありません。

砂利を敷かない方が良いのは水を流して捨てる代わり
スポイドで吸い取るからです。
底にたまったゴミは砂利がないと所々かたまって沈殿します。
それを丁寧にスポイドで除去します。

吸い取ったゴミは別容器に入れていき、最後にもう一度
稚魚を吸い込んでないか確認してから捨てます。

このスポイドは稚魚の移動にも使えます。小さい間は
網で体に傷つけても発見しにくいので病気にさせない為にも
水ごと一緒に吸って移動させましょう。
(写真の物は10mlの目盛りつき、水質検査時も便利)
成長して少し大きくなってくると吸えない稚魚も出てくるので
スポイドの先を少し切って爪切りの裏などのヤスリできれいに
バリを取り除いておきます。すると少し口径が大きくなります。

もし育成容器が大きくてこの方法では難しいと言う場合は
エアポンプに使っている透明のチューブに曲がるストローを
押し込んで連結できますのでそれで水を少しずつ別容器に取り、
稚魚が混じってないか確認したら捨てる、を繰り返して下さい。

少しずつ吸い取る理由は、水深が深くなると透明の稚魚が
居るかどうか見えにくいからです。

ストロー&チューブで作業する理由は稚魚が吸い込まれた際に
くみ上げポンプの弁やモーターなどでヒレが無くなったりと
重度のケガを負いやすいからです。奇形の金魚のほとんどがこの時期の
飼い主の不注意なのです。一番無難なのは、
先に紹介したスポイドを使い自分の目と手で作業することです。

でもおすすめは、大きな容器で全部飼うより
稚魚はいくつかの容器に分けて飼うことです。
容器増やすと飼育の手間も増しますので自分の出来る範囲で
抑える努力が金魚好きには一番難しい所ですが、増やすと
金魚にとっても飼い主にとっても良いことがありません。
場合によっては里子に出すなども考えないといけないでしょう。
ただし家の前の溝に流したり川に放流するのは避けて下さいね。

1ヶ月経ったら
お待たせしました!1ヶ月経ったらフィルターを使います。

この一ヶ月間が水の維持にどれ程大変だったでしょうか。
これからは濾過装置が使えます。
ただし、使う時は必ず吸い込み口にスポンジをつけます
稚魚のしっぽが入る隙間もなくします。ブリーディング用スポンジは
いろいろありますがテトラのワンタッチフィルターという縁かけ濾過器には
専用のスポンジ[画像]を使ってはいけません。目が粗すぎです。
これはメダカ用とでも考えておいてください。稚魚では目の中に
体がすっぽりはまってしまいます。要注意。

スポンジの次に注意することは、この時期ぐらいから
体格差がひらいてきて、共食いを始めます

1ヶ月までは水が緑なので透き通ってなく、水中の様子が
見えにくい。濾過器を使い始めたらクリアになってくるので
そこで良く観察できることと思います。
大きなのと小さなのを分けて別々に飼いましょう。

余談ですが、緑の色を作っているアオコは、金魚の
食べ物です。人間で言うと野菜にあたります。
濾過器をかけても性能がいまひとつで透明にならない
という場合も、さほど神経質にはならなくても良いです。
投与する餌と緑を一緒に食べて成長するので、より
大きくなります。ただし、エサ取りが下手な魚は
餓死して死ぬことはないので生き残る数も増えますが
成長がとても遅くいつまでもチビで、こうやって
成魚になった魚はそれからいくら餌を与えても
大きくなれません。稚魚期には緑だけでなく
栄養価の高いものを与えるようにしたいです。



4ヶ月頃は
この時期にはある程度からだが大きくなっています。
それでも水槽サイズは今までのままだと成長が止まります。

生まれた時に千匹までにして育てる。1ヶ月経ったら
更に数を二百匹まで(理想は百匹)に減らし、この時期になると
最終的に育てようと思う数より少し多いぐらいにします。

選別は水換えの度に少しずつ行うのが良いでしょう。

理想的な数はわかっていても処分できない場合もありますが
60リットルの容器で三十匹までにおさえないと
これから先金魚が大きくなれないのです。三十匹にしていても
半年ぐらいになれば成長に応じて更に減らす必要があります。

ここまで育てているとブリーダーの経験や金魚の環境によって
金魚の大きさがかなり違ってきていますので、その金魚の体格に
応じて飼育する数を決めると良いです。

ここからは余り病気で死ぬこともなくなりますが、
とはいってもまだ一歳になるまでは体が出来上がってないので
成魚ではかからない病気にもなったり水温の変化に弱いので
生まれてから一年間は特に注意して観察してください。

オスとメスの見分け方   
オスは満1歳半頃、メスは満2歳頃になると完成した生殖能力を持ちます。
(それ以前でも2/3以上の魚は能力自体は発生していますが
卵の大きさが小さかったり放出する卵の数が10分の一ほどです。)

子供の時は生殖能力もないのでオスとメスの見分けはあまり出来ません。
なんとなくすらっとしているのがオスで丸ぽっちゃりしているのがメス
そのくらいしか分からない金魚もおとなになる頃には大人の印が現れるのです。

オスの方が良くわかります。特徴がはっきりしているからです。
それはエラをよく見てください。エラぶたにぶつぶつしたおできが
出来ていませんか?これは夏や冬に見てもありません。春や秋の
繁殖のシーズンになれば魔法のようにあらわれます。

これをおい星といいます。

胸びれにも点々とおできが出来ます。これらは白っぽくブツブツと
していますのですぐにわかります。

本当に調べる時はえらの中をめくって見るのです。
これも繁殖の時期にしか現れませんが、エラのふたをあけると
エラの中にもブツブツが一列に弧を描くように並んでいます。
これがあれば確実にオスです。

初心者がエラのふたを無理に開けるのは大変危険ですのでやめてください。
それをするにはまず魚のつかみ方が上手でないとダメです。
そんな危険な事をしないまでもエラやヒレを見ていたら
ちゃんとわかりますからね。

白点病の白いブツブツとはちょっと違うので間違わないようにしてくださいね。


次にメスの確定の仕方ですが、ブツブツがないなぁという時は
本当にメスなの?と不安ですね。そんな時は首がこりますが
水槽を下から上に覗き続けていたらお尻の穴が見える所に
泳いでくれる時が一瞬あるので、必死で見てください。

ほらお尻の穴が円形に近いですか?
繁殖できる頃になるとその丸い穴から
飛び出たボッチが見える時もあります。
それがあれば確実にメスでしかも産卵可能です。


体の写真コーナーにメスのお尻の写真があります。


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